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鳥栖のMFクエンカが、後半47分に均衡を破るヘディングシュート!鳥栖が今季初勝利!

 後半6分にFWフェルナンド・トーレスが負傷交代し、同17分には2度目の警告を受けたDF高橋祐治が退場して数的不利に陥ってしまう。開幕から3試合連続完封負けの鳥栖にとって厳しい状況となったが、粘り強い守備でゴールを守り続けると、同36分にFW金崎夢生に代わってクエンカがピッチへと送り込まれた。

そして、後半アディショナルタイムに背番号7が魅せる。自陣ハーフウェーライン付近でFW豊田陽平の落としを受けると、寄せてくる相手を巧みな足技で翻弄してボールキープ。タッチライン際を駆け上がるMF原川力へヒールパスを送り、自身は一気に前線へと駆け上がる。MF高橋義希にボールを預けた原川が裏のスペースに飛び出し、リターンパスを受けて左足クロスを送ると、PA内まで走り込んでいたクエンカがニアサイドでヘディングで合わせて移籍後初ゴールとなる劇的な決勝点を叩き込んだ。

試合後のインタビューでクエンカは「間違いなく中に入っていけば、リキ選手から良いクロスが上がってくると分かっていた」と仲間への信頼を語った。

クエンカは「(ゴールは)嬉しすぎて何も考えられなかったです。ただただ喜ぶために(サポーターのもとへ)走っていって、その喜びをサポーターと共有したかったんです。スタッフやチームメートも(自分のもとへ)来てくれたので嬉しかったです」と笑顔で話す。

また、クエンカは本拠地デビューとなった磐田戦で、来日初ゴールを決められる自信があったと明かした。

「自分が試合に出れば必ずゴールを取ると思っていました。退場者(62分/高橋祐治)が出る前からそれは思っていて、実際に退場者が出てシチュエーションが変わりましたけど、それでも自分は変わらずにゴールを決めることができました」

「(チームは)どんどん良くなっていくと思いますよ。ルイス・カレーラス監督が来た初日よりも間違いなく今の方が良くなっていて、もちろん直近の2試合の結果(ルヴァン杯でも柏に勝利して公式戦2連勝)だけではなくて、内容も見てもらえれば間違いなく良くなっていると思います。今はチームがこの結果に自信を持てていて、そのなかで内容も伴い、どんどん良くなっていくだけだと思います」

スペイン全国紙『MARCA』はこの活躍をいち早く報じ、「クエンカは日本のクラブ、サガン鳥栖で日の丸の英雄となった。金崎夢生と交代で入り、92分にゴールを決めて勝利をもたらした。試合の終盤に出場から10分足らずで初得点を挙げるなど、鮮やかな活躍だった。ルイス・カレーラス監督に白星をもたらす、センセーショナルな初ゴールだ」と称賛した。

ほかにも『SPORT』、『Mundo Deportivo』などの主要メディアがこぞってクエンカの初ゴールを報じ、日本でのスペイン人選手の活躍を伝えた。ちなみに、同胞のチームメイト、フェルナンド・トーレスは51分に負傷でピッチを退いている。
そして同じ日に、またひとりスペイン出身のJリーガーがデビューを飾っている。3月7日にバルセロナから加入したばかりのヴィッセル神戸のセルジ・サンペールだ。

MARCA紙は、清水エスパルス戦で80分からピッチに立ったサンペールのデビューについて、こう綴った。

「昨年10月のコパ・デル・レイ(国王杯)以降、実戦から遠ざかっていたバルセロナのカンテラーノは、キャリアの再建をかけて日本でデビューを果たした。ルーカス・ポドルスキが得点を決め、1点をリードした展開でピッチに送り出された。残念ながら終了直前にゴールが決められ、試合は引き分けに終わったが、スペインから遠く離れた地で一歩を踏み出した」

「頭は初めて」という自身のホームデビュー戦で放った強烈なヘディングシュートは、スタジアムを揺らすほどの衝撃度。試合前日に来日した3歳の娘も観戦しており「パパゴール、パパゴール」と大喜びだったという。娘の前で決勝点を決め、カッコいい父の姿をみせることができたクエンカ自身も喜びはひとしおで、感動をかみしめるように「このゴールは絶対に忘れない」と話した。

 

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